縮絨仕上げについて


縮絨仕上げとは?

ウール100%のセーターは お手入れが大変・・・・・と敬遠したりしますね。
これは 洗濯機で洗ったり 冷たい水・または 熱いお湯につけると縮んでしまうからですね。
人肌のぬるま湯で そっと手洗いしなくてはいけません。
反対に ウール100%のものを お湯につけたり水につけたり石鹸でゴシゴシ。
ウールの嫌がることをすると・・・・・・そうです フエルトの出来上がりです。

縮絨しあげは この ウールがキュッと縮む性質を利用した仕上げ方です。
織り上がった布を ちょっと熱めのお湯につけて 繊維同士を絡めさせます。
織り上がった布は ごわごわした感じですが ふわっと柔らかい感じになります。




縮絨仕上げの方法

房を撚り合わせてから 仕上げをします。
房の作り方は こちらから 「その2 糸に撚りをかけて房を作る方法」をご覧ください。


テキストを お持ちの方は 初級用34ページをご覧ください。
ここでの 注意点は 3です。
「マフラーを折り返したりして まんべんなく揉みます。」とありますが
あまり揉みすぎると 毛羽立って フエルト化していまいます。
やさしく押し洗い・・・・・・そう判断してください。
4の 房については よくこすり合わせてください。
房の撚りが戻るのを防いでくれます。

ここで 私がやっている方法をお話します。

1.房を撚り合わせたら ショールを2つ折りにし 両端の房と房を合わせます。

2.バケツの中に 房の部分をたらすようにして持ちます。
  この時に ショールの本体は 水につかないように手で持っています。

3.ヤカンに熱めのお湯を用意し 房の部分にまんべんなくかけていきます。
  お湯を捨ててしまわないで バケツの中にたまるようにしてくださいね。
  温度は 手が入らないくらいの熱めのお湯にします。

4.いったんショールを出し(濡れた房はそのままに・・・・・。
  絞ったりする必要はありません) 
  バケツの中に水を入れ 手を入れると 熱くて長く手を入れていられないと思うくらいの温度にし  ます。  
  そこに ショールを折りたたむようにして入れます。

5. ショール全体をやさしく押し洗いをします。
  房の部分だけは 両手でこすり合わせるようにします。
  柔軟剤を入れたい方は ここで入れます。

6. マフラーを10分くらい浸し 軽く脱水をして 干します。
  脱水するときは バスタオルを広げ その上にショールをのせ グルグル巻き 
  そのまま洗濯機にいれると 余分なシワが寄らず また 織り布が傷みません。

7.乾いたら アイロンをかけ 房を5〜7cmに切り揃えます。

縮絨はウールの性質を利用したものなので シルクや綿・麻、毛糸でもアクリルの入ったものや
洗濯機でも洗えるように縮まない加工をしたものには適しません。