4月のテーマ
シェニール織り



シェニール織り
シェニールとは フランス語で「毛虫」のこと。
そう モール糸のような糸です。
そういえば 「毛虫」みたい?

シェニール織りは バッグや タオルで有名です。
フワフワとした手触りがいいですね。

このシェニール織りを 自分で織ることができます。
ぜひ シェニール織りをしてみませんか?


(方法1)市販の糸を利用する


ただ織るだけでシェニール織りで柄を出すことができる糸があります。


ふしぎな絵織り糸



(方法2)自分でシェニール糸を作る。


これは 私が作ったシェニール糸です。
ランダムに 色を替えて織った布を切りました。


硬めの糸だったのですが 切り口はとても柔らかで
風合いの良い布に仕上がりました。

制作の様子はこちらから・・・・



自宅教室に来てくださった方がこんなことを話してくれました。
ホビーショーで見たとのことでしたが
「絵織りした布を 切って織ると 同じ図案の風合いの違う布ができる」
シェニール織りは『再織り』とも言います。
一度織った布を糸にして もう一度(再び)織る。
確かに絵織りをした布を 糸にして織れば 同じ布が織れるはずです。
試してみたくなりました。

これは 先月の課題で紹介したサンタです。
これを糸にして シェニール織りをしてみたいと思います。

これが 1回目の織りです。
これで糸を作ります。



たて糸に沿ってミシンをかける。
もっと細いたて糸を使って 細かいソウコウで織れば ミシンをかける必要がないのかもしれませんが ここでは 粗いソウコウを使っていますので ミシンをかける必要があります。


ミシン目と ミシン目の間を切る。


こうして この糸ができました。
クルクルッとねじると モール糸です。
これが シェニール糸と言われる理由。
そう、毛虫です。


たて糸を張る。

織り幅は 決まっています。
絵織りをした布のたての長さが 今回織る織り地のよこ幅になります。


少しだけ サンタの様子ができてきました。
でも きれいに織ることができません。

たて糸を張る幅をきちんと計算したのですが 
よこ糸が伸びてしまってピッタリと収めることができません。
柄を合わせることもできません。
前回は こんなことがなかったのですが・・・・・・

失敗の原因は 何でしょうか?
作った糸が伸びてしまい 元の長さの4倍くらいになってしまいました。
おまけに糸が伸びたところと伸びないところがあるため
この糸は使い物になりませんでした。

ブルーで織った初めてのシェニール織りとサンタとでは
素材も 織った密度も違います。
素材を ブルーの作品と同じにして もう一度 糸を作り直しまします。

織りなおしています。
上に置いた布は ミシンをかけ切り取って糸を作る布。下が織っているところです。フワフワした感じがわかりますか?


同じ図案で 3種類の織り方をしました。
比べてみてください。

つづれ織りのサンタ シェニール織りのサンタ ノット織りのサンタ

織り終わって・・・・・
糸が伸びたのは失敗ではなくて 
シェニール糸はある程度伸びるものなのではないかと思いました。
伸びる分を考慮して 一回目の織りをする必要があるのかもしれません。
4倍というのは ちょっと伸びすぎましたが(笑)
たぶん1・5倍くらいは伸びるのではないでしょうか。。
30cmの出来上がりにしたい時は 1回目の織りを20cmで織る。
もしかしたら これがベストなのかな?
実用には まだまだ研究が必要なようです。

二度の手間をかけた織り方 シェニール織り。

織り直すと フワフワした手触りの同じ図案の布になる。
何だか とても魅力のある織り方です。

ぜひ 皆さんもチャレンジしてくださいね。